「ら抜きの殺意」劇団ふぉるむ…海老名役

August 8, 2018

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おそらくこんな時期に台風がくるなんて誰も想像しないだろうし、9月1日が210日で災害や台風来襲の時期だとよく言われた、昔…。でもそれは昔のことで、今はどうも通じないようだ。

今年7月6,7,8日の3日間、あり得ないぐらいの雨量、もう地球は国同士で戦争などやってる場合ではない。「熱帯」や「異常気象」いう敵との戦争に備えるべきだと思う。そうなんだ、台風12号、7月でもう12号なんだ。そしてそれが八丈島から静岡に上陸して日本を逆流して関西、中国、九州、中国本土に行くかと思えばいかないでとぐろ巻いたような、なんか意思の弱い台風が日本から離れたくない、みたいにうじうじして沖縄あたりでなくなってしまった不思議な台風が来たときに、劇団ふぉるむの「ら抜きの殺意」の公演が敢行されたのだ。

 

当初、翌日の29日(日曜)に予約していたが、こりゃ危ない、ということで急遽28日の昼間に行った。結果、満員、みんな台風直撃免れ一日切り上げ客なのかもしれない。

 

結論、おもしろかった。そして発見があった。もう何度も出ている役者で主役の海老名役の「川並昇馬」さんだった。この人、以前から私の注目の役者なんだが、無理がなくいるいるそんな「普通のおじさん」風で何をしても無理なくこなす、そうしてこういうどんぴしゃな役をやると俄然生きる、参った。

 

劇団ぷらっとの場合は、この役を思い切った抜擢の那須徹哉氏に演じてもらった。まさに役者なんかやったことのない裏方、主に舞台監督ばかりやってた裏方さんを「君こそ天性の喜劇役者だあ、頼む出てくれ!」と口説いて出演してもらった。この海老名役、なかなか難しいのだ。その「普通」と「役者らしく」やる塩梅が。

それをこの川並さん、普通にいる人、それも教師で曲がったことができなくて、物事に適当な人を教師らしく説教をする、まさに「普通の教師」的かつ、ちょっと子離れできなくいそうなオヤジ、ちょっと公務員に飽きて冒険して大きな借金を背負い…をやってのけた。面白かった。笑った。ギャグで笑うのでなく、心理の動きで笑わされたのである。ええんちゃう、この役者。

つい、アンケートに「川並さんの当たりの芝居ができましたね」らしきことを書いてしまった。

 

昔、ある演出家から、「役者のうまいへたは、その人の根本的人間性に起因する」と言われたことがあると教えてくれた役者がいたが、まさにそれを起因する川並さんの人間性、「普通」に芝居しなくても「いい人」であることが顔の表情にあるもの。こういう人は得だなあ。作らなくていいしそのままですでに成功している。まあ、この人をこの役につけた演出家というか劇団の幹部の配役の成功かもしれないが。

 

この本、あちこちで上演している。どこがやっても適度におもしろい、途中だれるところがある、永井愛の特徴だが、そこを乗り切れる舞台までにはいかなかったが、観てる客の心理から逆算して、そこの工夫があればもっと面白かった。我々もできなかったが。

 

東北、山形、天童、サバエのシーン、笑った、うまい2人とも。まさにベテランの2人だけに…

 

まあベテラン役者ばかりだから、みんな水準以上こなす、だけに逆にもっとデフォルメして「無難より挑戦」してもよかったかも、海老名が「普通」だけに。でも「普通」って勇気いるんだよな。サボってるんじゃないの?みたいに思われるかもしらんからなあ。

 

帰り、JRで。西宮から一緒に乗ったおばさんグループ、三宮まで隣席、ずっとこの「ら抜きの殺意」の話で盛り上がっていた。中に「私、久しぶりに寝なかった、ずっと笑ってた」「やっぱり●●さん、達者な役者よねえ」「こんな芝居ええわねえ」…のような評だったと記憶している。ただ「途中、ちょっとだれたねえ」もあった。

 

まあ、感想は同じかあ。

思うに、これからは夏公演や秋公演はできるだけ避けた方がいいかも。台風がこの時期も来るということ。

だから実は劇団ぷらっとは5月公演と決めているのだが、ひょっとすると今年の秋、公演が目白押しだが、台風来襲、大丈夫だろうかあ?まあそれも「ライブ」かあ。以上 By  J

 

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