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小林デザイナー作:今回のチラシとチケット

私は、もう20年前に小さな雑誌を創った。「月刊ぷらっと」、そしてその雑誌が今年2020年の2月末の3月号で240号になる。記念号だ。いうならば20年、創刊は2000年4月号、爾来240号、そのスタートから今まで、ずっと表紙デザイン、ロゴ(数回変わった)、会社のロゴ、そしてその雑誌の総監修をしてくれたのが、劇団ぷらっとのチラシやチケット制作の担当をしてくれているのが小林正美氏である。


彼は学生時代から「絵画」「グラフィック」が好きで、高校は兵庫高校に入学、この高校、ご存知のように舞台装置、美術の大家少年Hの妹尾河童さん、小説家の横溝正史、画家の小磯良平、東山魁夷など錚々たる芸術家を輩出している。


そして彼はある有名大学を中退し、その筋の専門学校にいき、独立し好きなグラフィックの世界で多くの作品をつくりすでに40年の実績をもつ。中で秀逸なのが、前回の大阪オリンピック誘致ポスターの第1席に輝いた作品、当時地下鉄沿線、中吊りに彼の作品が所せましと貼られていた。大阪誘致は実現しなかったが。


私は、彼とすでに20年以上の付き合いとなる。私などはその点では、門外漢で絵の良し悪しもグラフィックの甲乙もわからない、元はそれが専門のそういう会社に23年勤めていたにも拘らず、さっぱり良し悪しがわからない。だから彼に仕事を依頼しても、「すごいなあ」と言うしか能がない。

垂水に本社がある有名な洋菓子屋さんの「童話」シリーズなんかも、全て彼の作品なんだが、「すごい」という以外言ったことがない。


そして、劇団ぷらっとを創ったときの劇団のロゴ、毎回のチラシ、このホームページに過去の作品のチラシがあるが全て小林君の作品である。でも実はこれらの作品の対価、実は正式な料金を払ったことがない。彼は団友としてはいってくれて、今でもチラシやチケットの作品を創ってくれている。ありがたい、いつもこちらが期待する数倍以上の内容で仕上げて送ってくれる。

現在、推されて京都のある芸術大学の准教授として学生を教え、また契約の会社のデザイン一色を創りながらである。すまん。ありがとう。


そして今回「キッスだけでいいよ」のチラシ、チケット案が送られてきた。すでにチラシ、皆さんにお見せしたが、「今回、大きくイメージ膨らませて創ります」と途中メールがきた通り、「あっ!」と声が自然とでたデザインだった。わからんもんは「ここをこうして、あそこをこうして」なんて平気で言う輩がいるが、わかる人は言わない。作品に創造物としての尊敬の念を抱いているからだ。言ってもいいが言わない、ものだ。

私は常々、会社でも「評論家はいらん」と言っている。要はやるかどうか、だ。滔々と言うのがおおくいるが。


同じことを何度も何度もやり替え、作品として産み落とす、そして人の評価を待つ、そういう長年の修練を積んだ人は積んだ人同士、わかるもの。私も、へたな俳句を作っているが、文芸、芸術系はみんな同じ、素人は「なんでこれがいいのかわからん?」なんて自分の浅さをさながら誇っていうのがいるが、修練を積んだ人は多くを語らない、むしろ感動のままの人が結構いる。それでいいんだよな。

私の好きな俳句、感動でしばらく動けなかった俳句、もう20年ほど前だが、

後藤夜半の「滝の上水現れて落ちにけり」…そんなもんです。みたままだけど深い。頭がいいひとはむつかしいことをわかりやすく、頭の悪いやつは、やさしいことをむつかしく、言う、自戒しなくては。


いよいよ、キャストも決まりそう、写真とって、チラシに載せていよいよ、本格稼働するよ。


今回も素晴らしい大きなドラマに仕上げよう。 2020・2・4 ( J  )






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