私の手元に、山田洋次監督のメッセージが…「キッスだけでいいよ」上演台本は高橋正圀さんが書いた。この人は山田洋次監督の助監督をしたり、「釣りバカ」のシナリオを書いたりの脚本家であることは、前にも書いた。 青年劇場でこの作品を上演するにあたり、紹介パンフレットに山田洋次監督がメッセージを寄せている。...
「真剣であるがゆえのユーモア」(倉本 聰)今日の朝日新聞(2021・4・4)に、一昨日亡くなった田中邦衛さんを悼んで、脚本家の倉本聰氏が寄稿していた。感動の弔文であった。 「男は真面目にやればやるほど、どこかで必ず矛盾がでてくるものです」…この言葉に彼はえらく共感し、そのモチーフに真剣に取り組んでくれた。かれは必死...
「キッスだけでいいよ」のワンクール、終った、いよいよ…この作品を決めたのは、2019年9月、ある劇団の演劇関係の蔵書数百冊の中から、候補作を10冊ぐらいに絞り、4名で手分けして読み話し合い決めた。確かにこのドラマ、衝撃度は大きな高低差はない、が流れている人間の体温の温かさは、なんとも人をして「人間っていいなあ、やさしいって素晴...
老優老いた俳優、もしくは老いて優れた人 かって老優は若い主役を盛り立てる脇役陣のひとりにすぎなかった。 だが今は違う。高齢者をひとりの人間として描いた役柄が増え、ときにそれがキーマンに なる役となり、それを見事にこなす、そんな映画、芝居がひそかに増えてきている。...
やっと終わった第1章昨日、この「キッスだけでいいよ」の二幕三場が終わった、というより粗く進んだ。 手探りで、ここからがいよいよ本当の稽古に入る。 いうならば、スケッチして色付けを今から始め、また削り、そして二重三重の色を重ね、また削り、微妙な表現、言うならば人間の微かな動きを表現する方向にもっ...
昨日、稽古今回、客演に参加してくれている劇団「なにわニコルソンズ」の吉見春人君がいる。 芝居が好きなんだなあ、と思う。今回参加の仲間に第5回に私の息子役で出演してくれた「劇団エクステ」の大月航君がいるが、彼らは双璧ぐらい芝居が好きなようだ。そして二人ともきっちりしていて、拘りを強くも...